障害年金の相談は信頼できる窓口へ~社会保険労務士を紹介してくれるnpo法人も~

2018-07-28

病気やケガ等がきっかけで日常生活や仕事に支障をきたした場合、国が定める条件を満たすことで障害年金を受給することができます。最近では、メンタル疾患によって障害年金を受給する人も増えています。障害年金を請求できる条件や提出書類の書き方など手続きの流れや、専門家への相談ルートについてあらかじめ確認しておきたいものです。

障害年金を請求できる3つの要件~相談・手続きの前にチェックしておこう~

障害年金は、障害基礎年金と障害厚生年金の2種類に分かれていますが、請求手続きにあたっては次の3つの要件を満たす必要があります。1つめは初診日要件で、障害の原因となる病気やケガに関して初めて医師の診察を受けた日(初診日)が65歳の誕生日より前で、国民年金・厚生年金・共済年金いずれかの被保険者となっていることです。

ただし、初診日が20歳未満の場合には年金の被保険者でなくても初診日要件を満たします。2つめは保険料納付要件で、満20歳の誕生月から初診日のある前々月までの間に、保険料の未納期間が3分の1未満であることです。

ただし、初診日のある前々月から遡って1年間の間に保険料の未納や滞納がなければ、保険料納付要件を満たすものとして取り扱われます。

例えば、誕生日が1981年1月1日・初診日が2017年2月15日の人だと、2016年1月~12月の間に保険料の未納・滞納がなければ保険料納付要件を満たします。その期間中に保険料の未納・滞納がある場合、2001年1月~2016年12月の間の未納・滞納期間が64か月以内であれば保険料納付要件を満たしますが、65か月を超えると保険料納付要件を満たさなくなります。

いずれの場合も、保険料の全額免除や納付猶予を受けている期間は未納期間とは扱われませんが、一部免除の場合には支払うべき保険料を払っていなければ未納期間として取り扱われる点に注意が必要です。3つめは障害認定日要件で、初診日から1年6か月以上経過していることです。

ただし、人工透析開始から3か月経過したり、心臓ペースメーカーの装着が完了したり等症状が固定した(傷病が「治った」と表現される場合もあります)場合も、障害認定日要件を満たすこととなります。

初診日を確認する書類~身の回りにある書類で大丈夫~

障害年金の請求要件の一つである初診日ですが、診察日や診療科目がわかる書類で簡単に確認することができます。身の回りにありそうな書類の具体例は、次の3点です。1点目は、お薬手帳です。薬を処方した医療機関名や年月日の他、薬の名称や服用量など治療中であることを確認する手がかりが記載されています。

お薬手帳がない場合は、薬局で手渡される「薬剤情報提供書」で代用できます。2点目は、医療機関の領収書です。入院・外来の区分が明記されていて、受診年月日や入院期間も一目瞭然です。また、領収書と一緒に発行される診療明細書には診療内容の詳細が記載されているため、障害に関連する病気やケガの治療を継続している裏付け資料とすることもできます。

3点目は、診察券です。受診(予約)日や保険証の確認記録を診察券に記録する医療機関もあり、継続的に受診している客観的資料の一つとなり得ます。その他にも診察日や診療科目がわかる書類は多数あるため、初診日の手がかりと思われる書類は請求手続きの際に持参しましょう。

提示した書類の原本を返却してほしい場合は、窓口で書類をコピーした後に返却してもらえます。なお、その際のコピー代はかかりません。

あらかじめ用意しておくとスムーズな書類4点~意外と簡単に揃う~

障害年金の請求に必須な書類は次の4つ、手続きの前に用意しておくとスムーズです。1つ目は、マイナンバーのわかる書類です。マイナンバーカードを提示する場合はカード1枚で本人確認を同時に受けることが可能ですが、通知カードやマイナンバーが入った住民票の写しを提示する場合には本人確認書類の提示も必要です。

写真付きの書類(運転免許証・パスポート等)であれば1点、写真なしの書類(健康保険証等)であれば2点を用意しましょう。2つ目は、年金手帳です。複数の年金手帳を持っている場合は、すべての手帳を提出します。手帳ごとに異なる基礎年金番号が記載されている場合は、年金請求に先立ち一つの記録に統合する手続きが行われます。

また、年金手帳は本人確認書類の一つとしても使用可能です。3つ目は、年金請求者本人の戸籍抄本(個人事項証明書)1通です。請求者本人の実在(生存)を確認する目的で提出を求められますが、年金請求書の提出日から6か月以内のものを用意します。

本籍地が現住所と別の場所であっても、郵送で戸籍抄本を取り寄せることが可能です。4つ目は、年金の振込希望先がわかる書類(預貯金の通帳又はキャッシュカード)です。一部のネット銀行は年金振込に対応していない点に注意が必要です。

請求手続きは年金事務所又は街角の年金相談センターで~診断書と病歴・就労状況等申立書の準備は相談後に~

障害年金の請求手続きは年金事務所又は街角の年金相談センターで受け付けていて、社会保険労務士を含む年金の専門家による相談対応も行われています。

窓口の受付時間は平日8時半から17時15分までですが、毎週月曜日(祝日の場合は翌受付日)は19時までの受付です。

平日に相談できない場合でも、第2土曜日であれば朝9時半から16時まで受付しています。初回の相談後に、請求者自身で記入する障害年金請求書と病歴・就労状況等申立書、医師が作成する診断書の3つの書式が提供されます。

診断書の書式は障害の内容(例えばメンタル疾患の場合は精神障害)に応じて8種類に分かれているため、正しく手続きを進めるためには事前の相談が欠かせません。また、診断書の記載内容によって障害等級が認定されるため、現状ありのままの状況を記載してもらうには主治医とのコミュニケーションも大切です。

診断書の作成には1万円前後の費用と、2週間~6週間程度の期間が必要なことも覚えておきましょう。窓口でのサポートを受けながら、障害年金請求書と病歴・就労状況等申立書を作成することもできます。ただし、窓口は公的機関であるため「審査に通りやすい書き方」「高い等級で認定されるための傾向と対策」といった中立性を損ねるようなアドバイスには対応していません。

障害年金と老齢年金の併用は可能か?

請求手続きの準備にはNPO法人障害年金支援ネットワークへの相談も効果的~相談者に近い目線で対応~

NPO法人障害年金支援ネットワークでは客観性を保ちながらも、相談者個別の事情に寄り添いながら相談対応を行っていることが特色です。相談料金は通話料を含め無料で、日常生活の不自由さを具体的に伝える方法や障害年金の受給可能性など、年金事務所や街角の年金相談センターでは回答を得にくい相談でも適切なアドバイスを受けられる可能性があります。

全国240名以上の会員すべてが社会保険労務士であることも、安心材料の一つです。相談者の希望に応じて社会保険労務士の紹介を受けることも可能ですが、紹介された社会保険労務士に障害年金請求手続きを依頼する場合は所定の料金がかかるため、依頼前に料金システムを必ず確認しましょう。